
こんにちは。コプロシステム 代表取締役社長の金田です。
4月を迎えました。新社会人の皆さん、誠におめでとうございます。
当社も今年、新卒社員が入社しました。社会人としての日々は、楽しいことばかりではないかもしれませんが、その分だけ学びや感動も多いものです。この先で待っている多くの経験や挑戦が、皆さんを大きく成長させてくれるでしょう。自分らしさを忘れずに、未来へ向けて力強く歩んでいってほしいと思います。
社会人としての第一歩とキャリア形成
振り返りますと、私の社会人としての第一歩は、大学3年生の時にIT業界で著名な大学の先生と会社を立ち上げ、一緒に仕事を始めたことでした。その後、日本経済新聞社の記者として名刺を持つ機会にも恵まれ、学生ながら電力会社の幹部や上場企業のIT責任者とも直接話すことができ、日本を代表するIT企業の販売コンセプトの策定に携わるといった大きな仕事も経験しました。
大学を卒業すると求められる仕事や成果はさらに大きくなり、週に3回の徹夜や終電での帰宅が続く地獄のような毎日でした。新卒の私には荷が重すぎるような仕事も多く、周囲から認められるまでには数年間の努力が必要でした。そこでの辛い経験を乗り越えられたのは、仕事が好きだという気持ちと、いつか役に立つ人間になりたいという思いでした。新卒から大企業の幹部と直接向き合う経験は、プレッシャーも大きかったですが、今思うとそれが私の成長を加速させたのだと思います。
また、今もコプロシステムの軸である「データベースマーケティング」にビジネスチャンスを見出したのも、IT黎明期だったこの頃の経験からでした。(このあたりのお話は「コプロシステムの創業を振り返る」でもご紹介していますので、よろしければご覧ください。)
現在は働き方改革の一環で労働環境の整備が進み、かつて私が経験したような長時間労働や自己鍛錬の形は、今の時代には当てはまらないかもしれません。むしろ、定時内に成果を上げることが求められるようになって、もどかしさや難しさを感じる場面もあるでしょう。それでも20代、30代のうちに「自分の武器」を磨くことは重要だと感じます。これからの仕事は、日本だけでなくグローバルな競争の中で展開されます。若い世代は、自分が何をやりたいのかを真剣に考え、そのための努力を惜しまないでほしいと思います。
一方で企業としても、あらゆる社員が成長できる環境をつくり、彼らのキャリア形成を支援する責任があります。価値を創造できる社会人を育てていく必要があると考えています。
私たちの挑戦と進化の方向性
いま、当社では営業アプローチの進化が、重要な課題となっています。これまでの業務は、お客さまの要望に対してサービスを提供する「守り」のスタイルに留まっていました。ご要望に応じて必要な機能をミスなく提供することで、お客さまからは「安心して任せられる」という面が評価されてきました。それはそれで、とても大切なことです。しかし当社は、このような下請け的な立場で留まるのではなく、成長し、次なるステップへ進んでいくときです。
そこで私たちが取り組むべきは、業界特有の専門的な知識はお客さまから謙虚な姿勢で学びながら、私たち自身の「武器」や「強み」を活かして、価値ある提案を行うことです。例えば、イベントなどの来場管理の分野では、私たちが持つ経験やデータを活用して、イベントそのものに付加価値を加えるようなアイデアを提供していくことが大切です。これまでも、提案型のアプローチが効果を上げ、具体的な動きへとつながった案件がいくつかあります。これを繰り返し実践し、より付加価値の高い提案をすることに注力するべきです。データベースマーケティングを通じて培ってきた知見と事業基盤に誇りを持ちながらも、新たな視点を持って挑戦する必要があります。
さらなる提案力向上のためには、社内体制や人材育成の強化が欠かせません。社員の希望を尊重しながら、新しい挑戦に意欲的なメンバーを募り、育成していくつもりです。教育研修の充実を図り、業界スペシャリストを招いた社内セミナーやOJT研修を通じて、社員一人ひとりが成長できる環境を提供していきます。そして、外部の専門家や新しい視点を取り入れ、ノウハウを蓄積しながら、提案力の高い人材を育成していきます。
また、私たちの既存製品やサービスに対する市場の声を積極的に取り入れ、新しい機能や価値を追加する取り組みも重要です。例えば、イベント来場者管理システム「Q-PASS」や、オンライン学習プラットフォーム「Q-LEARNING」、小規模事業者向け発送代行サービス「KOMPO」などにおける機能拡充を通じて、お客さまのビジネス成功の可能性を広げる努力を続けます。今年3月には、新たに自社EC運営代行サービス「EC-BOX」の提供を開始しました。自社ECサイトの構築から運営、分析、物流までをワンストップで支援するサービスです。人的リソースやノウハウ不足で悩む小規模事業者にとって、ECサイト運営を効率化するための強力なサポートとなります。

私たちの目指す姿は、お客さまと共に成長する企業です。製品やサービスの提案を進化させながら、お客さまとの長期的な信頼関係を築いていきます。マーケティング会社としての役割を再認識し、コプログループが持つ多様なサービスを一体となって展開し、お客さまの成果向上に積極的に関わり、具体的な価値を提供します。この挑戦を通じて、私たちの価値をさらに高め、より多くの人に貢献できる企業を目指してまいります。
代表取締役社長 金田 浩邦