今回は、「人」をキーワードとしてお話ししていきます。
日本では少子化が進み続けており、どこの企業でも人材不足が深刻な状況があります。日本の人材不足は、コロナウイルスの影響が収束したとしても続くであろうということも容易に想像出来ます。
経済が大きく傷んでしまっている中、私は社員一人ひとりに、「自立したビジネスマン」を目指して欲しいと思っています。この「自立したビジネスマン」とは具体的にどのような人材を指しているのか、それは、「それぞれが実力のある人材」であるということです。
極端な話、他の企業からヘッドハンティングされるくらいの人材に成長して欲しいと思っているのです。それと同時に、もしそのような話があっても「ここで働きたい」と思ってもらえるようなコプロシステムでありたい。当社がそういった姿になっていくことが理想でもあります。
プロフェッショナルの育成
前回、ミャンマー人材に対しての思いをお話しさせていただきましたが、我々が労働力を確保するという目的のためにミャンマー人材を日本へ連れ来ているのではないということはお分かりいただけたと思います。
前回の金田の見つめる先がこちらから!
なぜミャンマーなのか?~海外での事業展開に向けた道のりでの出会い~
基本的に彼らにはキャリアを積んでもらい、プロフェッショナルになってもらわないとだめだと考えています。プロフェッショナルにならないと就職先がないのは外国人であっても同じです。
そして母国へ戻ってもそれは変わらない。海外で、ただただ労働力として働いてしまった人々は、経験をその後のキャリアアップに繋げることは難しいと思うのです。
私は、「組織においての最重要要素は人であり、全ては人から始まる」と考えています。
組織の中にいる一人ひとりが成長していくことは、当然ですが組織自体の成長に直結しているのです。組織に集まっているメンバー同士、互いに切磋琢磨し合いながらレベルアップし続けていくことが非常に重要であると思います。
ミャンマー人メンバーへも、日本に来てキャリアを積んでいくなかで、「自立したビジネスマン」を目指してもらいたいと思っています。
「人」を中心としたマーケティングサポート
「組織においての最重要要素は人である」とお話しいたしましたが、具体的に私が当社にとって重要だと思う「人」の要素は以下2つです。
① 市場の人
我々はこれまで、マーケティング活動を行いながら「日本の生活者理解」を生業としてきました。そこから得た経験を通して、生活者理解には現地の人(=市場の人)の存在が不可欠であると確信しています。
ミャンマーにて事業展開をしていくならば、その国土で生活をしたことのない我々だけで海外の市場を理解していくことは非常に難しく、到底やり切れません。
ミャンマー人材が我々の元でマーケティングを学び、そのノウハウを持って役割を果たしていく。こうして初めて、我々にとって本当の意味での「ミャンマーの生活者理解」が実現すると考えています。
② 提供する人
提供する人とは、我々「組織側」を指します。日本ではIT人材をはじめ、フルフィルメントに携わる人材など、マーケティング活動に関わる人材不足が深刻です。
これらの人材が不足したままだと世の中のニーズに応えられなくなっていってしまう。我々は、ミャンマー人材を受け入れることによって、この問題を解消することが出来ています。
ただし先述した通り、提供する側の人間はプロフェッショナルでなければなりません。そうなった時、ただ人員を確保するだけでなく、その人材を育成することが必要不可欠となります。
ミャンマー人メンバーたちには、コプロシステムで働くことによりマーケティングのプロフェッショナルになってもらう。そうすることで我々日本人がミャンマーに対し、世の中のニーズ・ウォンツにプロフェッショナル集団として応えていけるようになるだけでなく、ミャンマー人にとっては、海外事業の中心を担うチャンスとなっていきます。
まさにこれが「人が組織を作っている」ということになるのです。ミャンマー人メンバーが成長してくれることで、新しい可能性が次々に生まれていきます。
具体的な例を挙げると、現在コプログループに所属している一部のミャンマー人スタッフへ、現地の市場を調べて分析し、報告する業務を担当してもらっています。これは我々が市場について深く知る機会となる他、本人達にとってもマーケティングの基礎を学ぶ機会になっていると思います。
日本で働くミャンマー人の中には、日本で学んだ知識・スキルを母国に帰って役立てたいという目標を持つ人も多くいますが、日本で経験を積んで、ミャンマーに帰ってからその経験を活かして活躍してもらうこと、これは彼らが夢を実現すると同時に、①②の人の要素へも直結すると確信しています。
コプログループについてよく知ってくれているメンバーがミャンマーに帰るというのは当社のマーケティングにおいてもすごく効果的です。共に成長した後母国へ帰り、業務のことや日本のこともよく理解した上で、現地にてプロモーションしてもらうことが出来るためです。
この場合まさに、ミャンマー人材が居てこそ、我々が付帯するサービスが活きることになります。やはり、海外事業においての主役はグローバル人材になると思うのです。
グローバル人材が、「日本の中で成長していこう」と思えるような素晴らしい機会を我々が提供出来たら。「育成」という領域の先に、彼らがあらゆる場面で中心となって、日本で組織を作って成長していく未来を理想として描いています。
ミャンマーをターゲットとして海外事業を推し進めている今、我々日本人がミャンマー人スタッフ達と一緒に現地の市場を考えつつ、企業様へどのように価値を提供していくか。事業においてはこの部分が重要となっていきます。
我々はこれからも、“「人」を中心としたマーケティングサポート”の拡大を続けていきます。
(代表取締役社長 金田 浩邦)